WEB業界ためになっ話
STAFF BLOG

桑山
保たれない記憶
心臓を患い3ヶ月近く入院していた父。
変化のない日常を送る中ですっかり足腰は弱り、そして認知症が急速に進行。
特に新しいことを覚えられない記憶障害が顕著に現れるようになりました。
これまで
「お父さんとは約束をするな。いちいち覚えんから。」
と冗談を言い放っていたのに、もはやそれも冗談ではなくなってしまった。
会った日の翌日も「最近、顔を見せないが…」との電話。
電話で不安を口にしたかと思えば、
30分後の電話では「元気にやっているか?」と先ほどとは一変。
なのに古い過去のことはよく覚えているし、とんちのきいた冗談で話を盛り上げる。
記憶のメカニズムってどうなっているのかととても興味深く、
そして残酷さと優しさを感じてしまいます。
記憶が保てないのはどれだけ不安になることだろう。
記憶が保てないのはどれだけ純粋になれることだろう。
父の変化に寂しい気持ちを覚えますが、素直な気持ちで受け入れていこうと思います。
それにしても母には頭が下がります。
自身も難病認定を受け要介護の身でありながら、精神面で父を支えてる。
ステキな夫婦の姿だなぁ。
この両親の子として生まれたことを誇りに思います。